【紅葉の棋節】打ち切られそうなので本気で読み返してみた【少年ジャンプ】
こんばんは。ななまるです。
ジャンプ新連載組の中では、「呪術廻戦」と「アクタージュ」が頭一つ抜けて掲載順も安定してきましたね。
そして、同時に危うくなってきてしまった「ノアズノーツ」「紅葉の棋節」「君を侵略せよ」「秘書田中」「アリスと太陽」6作品ですが、(後ろ3つはまだ様子見段階かもしれません)
その中の「紅葉の棋節」が先週今週といきなり熱かったので少しまとめてみます。
まずは簡単にストーリーを。
紅葉の棋節は主人公である「蔵道紅葉」が将棋界の最高位「竜王」を目指すお話です(ざっくりオブざっくり)
メインの登場人物は4人
・蔵道紅葉(主人公)
竜王に最も近かった棋士「蔵道桜」の弟。病気で桜を亡くし、彼の叶わなかった夢を叶えるべく竜王を目指す。天才と謳われた兄の桜と比べられ、「桜」には到底及ばない「落ち葉」と揶揄される。性格は短気でケンカっぱやく、自暴自棄になることも多い。
・市原銀杏(ヒロイン)
天才棋士の女子高生。段位は六段。「蔵道桜」の将棋に魅せられた人物の1人であり、桜の「もうひとつの夢」を叶えるべく紅葉の師匠となり、紅葉を竜王に導こうとする。強引な性格で、計算高い一面もある。
・染井吉野(ライバル)
天才棋士。彼もまた「蔵道桜」に魅せられた人物。病弱であるが、桜の言葉に感化され将棋に命を燃やす。桜の将棋スタイルを模倣しており、んでもって銀杏のことが大好き。銀杏を師匠にしたいがため、紅葉にライバル心を抱く。
(桜を模倣しているから名前ソメイヨシノなんダネ)
・蔵道桜(主人公の兄)
超天才棋士。もっとも竜王に近かった存在。独自の「桜流」で将棋界を駆け上っていたが、もともと病弱だった身体に無理をいわせて将棋をさしていたせいもあり、対戦中に倒れ、そのまま亡くなってしまう。「紅葉の兄」であり、銀杏と吉野の将棋道をつくった人物。作中人物全員、桜のことが好き。まじで。
まず、この作品は基本的に「蔵道桜」という象徴を中心に人物が動いていきます。
メインキャラクターは皆「桜」という「将棋にのめりこんだきっかけとなる人物」を失った喪失感と戦っています。
その、喪失感が深く描かれていたのが先週今週でした。
紅葉の喪失感は「桜とさしていた将棋が一番楽しかった」ことに起因していました。
紅葉は、もういない兄と比べられるプレッシャーから将棋を楽しむ心を忘れてしまっていました。
兄を越せば、その呪いから解放され、もう一度将棋を楽しくさせるのではないかと。
紅葉のいう「楽しい将棋」とは「盤面を挟んだ相手との2人きりの対話」です。
兄の死後それを忘れてしまっていた紅葉は、銀杏の将棋に魅せられ「楽しい将棋」を思い出します。
「盤面ばっか見てるからそんな顔になるんだよ たまには顔あげてみ? そしたら、私の顔が見れるぜ?」っていう銀杏のセリフは印象的ですね。
そして紅葉は「兄との対話」を思い出し、そこで無意識に築き上げていた「紅葉流」をアイデンティティーとしていきます。
じゃあ銀杏とぽちぽちさしてりゃいんじゃね、となるのですが
銀杏は紅葉のことは見ていなく、紅葉を通して兄を見てるので「2人きりの対話」を完成させるには、「紅葉流」で銀杏をぎゃふんといわすしかないんですね。
つまりこの物語は、偉大過ぎる存在「蔵道桜」から独り立ちするまでのお話です。
すごく人間味があっていいですよね。
失った人に対しての、喪失感、いらだち、
「桐島、部活やめるってよ。」が大好きな筆者の大好物です。
というわけで、ここからお話がどう動くのかはわかりませんが、
個人的にけっこう今回で主人公を好きになれそうなので
アンケートを出してみます!
流し読みしていた~って方もよろしければ読み直してみてくださいね。
それでは。ここまで読んでいただきありがとうございました。